腸内フローラ

腸内フローラとは?

腸内フローラとは?

私たちの腸内には、さまざまな細菌が存在します。この状態をお花畑(flora)に例え、腸内の細菌の集団のことを、「腸内フローラ」と呼びます。最近話題になっていますので、耳にしたことがあるという方もおられるでしょう。 腸内フローラは、エネルギーを産生したり、代謝・免疫を調整したり、感染症を予防したりと、実にさまざまな役割を果たしています。そして、大腸がん、潰瘍性大腸炎、動脈硬化、糖尿病、アレルギー、うつ病、リウマチ、認知症といったさまざまな疾患との関連性が認められています。 つまり、腸内フローラを改善することで、これらの病気のリスクを下げることが可能です。

腸内フローラはライフスタイルで変化する

腸内フローラは、私たちが生まれてから2~3年でおおよそ安定します。しかし、その後のライフスタイルによって、一人一人変化していきます。 中でも、食物繊維の不足や脂肪の摂り過ぎ、添加物などは、腸内フローラに悪影響を及ぼします。反対に、ポリフェノール、乳酸菌などは、腸内フローラに好影響を与えます。

腸内フローラを改善すると痩せる?

腸内フローラを改善すると痩せる?

さまざまな疾患のリスクとの関連が指摘される腸内フローラですが、肥満とも関わりがあります。ワシントン大学では、太ったマウスの腸内細菌を健康なマウスに移植したところ、そのマウスが太りやすくなったという研究の報告がなされています。 生活習慣を見直し、腸内フローラを改善すると、痩せやすい体質へと移行させることが可能です。

腸内フローラを整え、腸内環境を改善する方法

善玉菌(ビフィズス菌)を摂取する

善玉菌そのものを摂取するという方法は、腸内フローラを改善するために有効で、善玉菌のエサを摂取するよりも、より効率的改善を期待できます
善玉菌の中でも有名な「ビフィズス菌」は、乳酸や酢酸などの短鎖脂肪酸を作り出し、腸内フローラのバランスを整える作用があります。腸管を適度に刺激し、腸の運動を促進するはたらきも併せ持っています。

善玉菌が含まれる食材
発酵食品

味噌・醤油・日本酒・漬物・チーズ・納豆・ヨーグルト・キムチなど

ビフィズス菌を増やすサプリ
BB536

ビフィズス菌は、年齢とともに減少します。50代になると赤ちゃんの時に比べて約1/10にも減ってしまうため、年齢を重ねると、体に必要な善玉菌を外から摂取する必要があります。
外部からの摂取といっても、一般的にビフィズス菌の多くは酸や酸素に弱いため、生きたまま腸に届けることは困難です。しかし『BB536』は、”生きたまま腸に届く”ビフィズス菌BB536を配合しております。大人の方に適しており、生きたまま腸に届くため、腸内により効果的な作用をもたらしてくれます。

脳の疲労を取り、乱れた自律神経を整える

自律神経には、活発な状態をつくる「交感神経」、リラックスした状態を保つ「副交感神経」があります。自律神経は腸の働きをコントロールしているため、腸の調子を整えるには自律神経のバランスを整えることが必要です。
また、脳と腸は密接な関係(腸脳相関)にあるため、脳に疲労やストレスを蓄積してしまうと、腸にも悪影響が及びます。腸の調子を整えるためにも、適度な運動やリラックスできる時間を作り、睡眠不足やストレスの解消を図りましょう。

水溶性食物繊維を摂取する

腸内フローラを整え、腸内環境を改善する方法

腸内フローラに好影響を与える善玉菌を増やすため、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維を摂取するという方法です。 水に溶けない不溶性食物繊維ばかりを摂っている方は、以下を参考に、意識的に水溶性食物繊維を摂取しましょう。ただ、不溶性食物繊維にも大切な役割がありますので、避ける必要はありません。バランスを大切にしてください。

性質・機能 多く含まれる食品
水溶性食物繊維 ・善玉菌のエサになり、善玉菌が増えることが期待できる ・コレステロール、糖の吸収を抑えられる タマネギ・ダイコン・ゴボウ・エシャロット・にんにく・大麦・らっきょ・キウイ・パパイヤ・ワカメ・こんぶ等
不溶性食物繊維 ・腸内で水分を吸収し、膨らむことで排便をスムーズにする 切干大根・モロヘイヤ・大豆・いんげん豆・カボチャ・枝豆・椎茸・きくらげ等

当院で行う検査と治療

腸内フローラ検査

当院で行う検査と治療

当院では、現在の腸内フローラの状態を把握し、適切な食の指導を行うため、腸内フローラ検査を実施しております。 検査を行うことで、よりお一人お一人に合った、効率的な腸内フローラ改善が可能となります。

対象となる方
  • 体質を改善したいが、どうすればいいか分からない方
  • 腸の調子を整え、身体の内側から健康を維持・向上させたい方
  • 心臓疾患・糖尿病などがある方、予防したい方
  • 肥満でお悩みの方、ダイエットに失敗した方
  • 下痢や便秘になりやすい体質の方
検査でわかること
  • 腸内フローラ判定(多様性、短鎖脂肪酸、腸管免疫、口腔常在菌)
  • 大腸画像検査おすすめ度(大腸内視鏡、大腸CT検査の必要度)
  • 健康長寿菌判定(長寿の方に多い細菌バランスから見た評価)
  • 腸内フローラの組成(腸内細菌のバランス)
  • 生活習慣評価

※その他、管理栄養士からのコメント、ダイエット・美容に関するコメントも付随します。

食の指導

食の指導

検査結果に基づき、食事の指導を行います。 食事の指導(食事療法)ときくと、どうしても「辛い」「我慢が必要」といったイメージがあります。確かに、そういったところがないとは言えません。ただ実際に指導を受けた患者様のご感想としては、「思ったより辛くなかった」「工夫するのが楽しかった」といったものがほとんどです。 指導を受ける中で、食事や栄養への理解が深まり、外食が多かった生活を自炊中心に切り替えることができた患者様もおられます。また外食が多くても、お店・メニュー選びが正しくできれば、腸内フローラを改善することは十分に可能です。 できる限り無理なく始められる・続けられる食の指導を行いますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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