- このような症状はありませんか?うつ病の初期症状とは
- うつ病の診断基準
- うつ病によって起こる「こころ」や「からだ」の変化
- うつ病の特徴-顔つきや行動は?
- うつ病の種類は大きくわけて2種類
- うつ病の人への対応・やってはいけないこと
- うつ病に薬は有効?当院で行っているうつ病の治療
このような症状はありませんか?うつ病の初期症状とは
- 眠れない・朝早く目が覚める
- ときどきめまいがする・息切れする
- 人に会いたくない、人と一緒にいたくない
- 身体がだるい・疲れやすい
- 性欲も落ちた
- 何を食べてもおいしくない
- 胃のもたれ・むかつき
- 食欲がない・痩せてきた
- 集中力が続かない
- 効率良く作業ができない
- 頭痛がする・微熱が続く
- 肩がこる・下痢・便秘
- 物事をやるのがおっくうで早くできない
- 同じこと(心配ごとや悲観的なこと)を繰り返し考えている
うつ病の診断基準
うつ病の診断の際には、アメリカ精神医学会の「DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル」と、世界保健機関(WHO)の「疾病及び関連保健問題の国際統計分類第10版」が用いられます。 前者によると、うつ病は「抑うつ障害群」に部類されており、以下9個の項目のうち、「①」または「②」を含め5つ以上に当てはまり、その状態が2週間続いたときに診断されます。
- ほとんど毎日、1日中ずっと気分が落ち込んでいる。
- ほとんど毎日、1日中ずっと何に対する興味もなく、喜びを感じない。
- ほとんど毎日、食欲が低下(増加)し、体重の減少(増加)が著しい。
- ほとんど毎日、眠れない、もしくは寝すぎている。
- ほとんど毎日、話し方や動作が鈍くなったり、イライラしたり、落ち着きがなくなったりする。
- ほとんど毎日、疲れやすかったり、やる気が出なかったりする。
- ほとんど毎日、自分に価値がないと感じたり、自分を責めるような気持ちになる。
- ほとんど毎日、考えがまとまらず集中力が低下して、決断できない
- 自分を傷つけたり、死ぬことを考えたり、その計画を立てる。
うつ病によって起こる「こころ」や「からだ」の変化
こころに現れる症状
- 好きだったことに興味が持てなくなる
- 新聞やテレビを見なくなる
- 人と会うことが嫌になる、一人になりたいと思う
- 作業(仕事)の効率が急に低下する
- 身だしなみに気をつかわなくなる
- 憂うつな気分が続く
- 過去の嫌な出来事を思い出し悩む
- 焦ってイライラする
- 将来への希望がもてなくなる
- なんでもかんでも自分の責任だと感じる
- 物事の判断が遅くなる、判断ができない など
からだに現れる症状
- 食欲が低下し、食べてもおいしさを感じられない
- 体重の減少が著しい
- 微熱または低体温が続く
- 怠さ、疲れやすさを感じる
- めまい、耳鳴りなどの症状がある
- 胃もたれ、吐き気、下痢・便秘といった胃腸の症状
- 性欲が著しく低下する、性的関心がもてない
- 眠りが浅い、早く目が覚める
- 寝起きは気分が優れないものの、夕方以降はやや改善する
- ささいなまわりの音が気になる など
うつ病の特徴-顔つきや行動は?
うつ病の人は、そうでないときとは違った表情や行動を見せることがあります。 あなたの大切な人の様子が以前と違っていたり、以下のような状態であるときには、さりげなく話をきいてあげてください。
うつ傾向の人の顔つき・表情
- 無表情、ぼんやりしている時間が長い
- 作り笑いが見られる
- 元気な顔を滅多に見せない
- 悲しげに見えることが多い
- 顔色が悪い
精神的な不安に加えて、睡眠不足・食欲低下が重なることで、上記のような変化が見られます。
うつ病傾向の人の行動
- 今までほとんどなかったのに、遅刻や欠勤が多くなった
- 出社拒否、登校拒否の傾向が見られる(出社・登校時の辛い様子)
- 無口になる、口数が減る、会話が続かない
- 習慣の変化(遊び・外出をしなくなった、新聞・テレビを見なくなった)
- 作業効率の低下、以前なら考えにくいミスの連発
上記のような行動が見られたとき、無理に以前のように行動させようとすることは避け、お早目にご相談ください。
うつ病の種類は大きくわけて2種類
うつ病は、症状に応じて大きく2つに分類されます。
大うつ病性障害(単極性うつ病)
抑うつ状態だけが起こるうつ病です。 双極性障害抑うつよりも患者数が多く、また近年増加傾向にもあります。
双極性障害抑うつ
抑うつ状態と、躁状態の両方が起こるうつ病です。 落ち込んだ状態と、気分が良い状態が繰り返されます。躁状態になると、眠ることなく活動をし続けたり、誰彼構わず話しかけたりと、極端な気分の高ぶりが見られます。また「自分は何でもできる」という全能感に満たされ、喧嘩、ギャンブルなどに手を出してしまうこともあります。
うつ病の人への対応・やってはいけないこと
うつ病の人への対応の仕方
- その人がうつ病であるということを、まずは受け止めてください
- できる限り、うつ病への正しい知識を得ておきましょう
- 本人が一番辛いということを、理解してあげましょう
- 話は、じっくりときいてあげてください
- できる限り、コミュニケーションの中で褒めてあげてください
- 過ごしやすい、話しやすいリラックスできる環境・雰囲気を作ってあげてください
- 自分が治してあげるという意識ではなく、協力しているという意識で接してあげてください
- 「あなたを大切に想っている、必要としている」ことを伝えてあげてください。
- 長い目で見守り、支えてあげてください
- 回復の傾向が見られたら、専門家の指導のもと、規則正しい生活へと戻すサポートをしてあげてください
- 「仕事を辞める」「離婚する・別れる」という極端な選択をしがちですので、重要な判断はできるだけ先延ばしにさせるようにしてください。
うつ病の方にやってはいけないこと
- 甘えであると言葉や態度に出すこと
- 「頑張って」「早く治そうね」といった、多少なりとも焦りを招く励まし
- 非難、叱責すること
- 否定して意見すること
- 話を遮ること
- 無理に遊びに連れ出す・気分転換をさせること
- もう知らない、好きにしてと突き放すこと
- 調子がよくなったからと無理をさせること、急に以前のように生活させること
うつ病に薬は有効?当院で行っているうつ病の治療
専門チームによるストレスケアを行います
医師、カウンセラー、臨床心理士などによってストレスケアを実施し、必要に応じて薬物療法を行います。メディカルとメンタル、両方からアプローチすることで、症状の改善を目指します。 また、休養も非常に重要となります。仕事を減らす、長期休暇をとるといったことが必要になることもございます。診断書が必要な場合には、すぐにご用意いたしますのでご安心ください。